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2008年9月20日 (土)

生活保護で生きることは悪いことなのか?

 船橋地区労働組合連合会社会保障推進船橋市協議会の共催で「生活保護で生きることは悪いことなのか?」というテーマで講演会が開かれ、専修大学の唐鎌直義教授のお話を聞いてきました。

 日本で生活保護を受けている割合は、40数世帯に1世帯。フランスでは、7世帯に1世帯。イギリスでは、4世帯に1世帯が受けているそうです。イギリスもはじめからそうだったわけではなく、「生きさせろ!」という、国民のたたかいがあって、生活保護で生きることを、社会が認める、受給者の社会的地位が、合意になってきたそうです。

 チャールズ・ブース(1886~1903)という研究者が、ロンドンのハックニー地区(2466世帯)の職業と収入を調べたところ、35.2%が、「質素だが、他人に頼らなくても済む暮らし」ができない、極貧、貧困層にあたることを、明らかにしました。

 さらに、極貧の人たちの職業は、港湾労働者が多く。年金がなかったため、障害者や高齢者が、生活できず必要にせまられて多く働いていたそうです。船が入ってこないと仕事がなく。今でいう日雇い。ブースは、不当に安い賃金で働かされている半失業状態のこの階層の賃金が低いことが、労働者全体の賃金を下げることになると考え、その層を社会保障によって救うこと、不安定な働き方をする人を生み出さないことによって、全体があがるはずだと指摘。

 そして、年金制度や、医療保障、児童手当などの社会保障の充実と合わせて、不当な働かせ方(賃金や労働時間など)をチェックする機能としての職業紹介所の創設を主張したそうです。

 さらに、貧困の原因を調査すると、「飲酒や、浪費癖」など習慣に問題があった人は、13%。「病気、虚弱、大家族」など境遇が、19%。圧倒的多くの68%の人は、低賃金、不安定雇用による不規則な賃金など、雇用状態に原因があることを明らかにします。

 つまり、貧困は、個人の自己責任で解決できるものではなく、社会構造によって生み出されているということです。

 日本は、いま、アメリカについで、貧困が世界的に拡大している国と言われています。そうなってしまった原因は明確だと思います。構造改革、規制緩和と叫びながら、けっきょく、低賃金の労働者(日雇い、派遣、請負など)を作り出し、拡大した。さらに、毎年、毎年2200億円ずつ、社会保障費を削減し、ブースが主張した、社会保障の拡充による貧困層の底上げすらやらなくなってしまったせいです。

 その結果、一部の輸出巨大企業だけが、労働者を長時間安く働かせることによって、戦後最大の儲けをあげ、役員報酬、株主配当が、何十倍にもはねあがり、セレブと言われる大金持ちと、ワーキングプアー、ネットカフェ難民など食べていくことするままならない貧困層を作り出し、格差と貧困が拡大した今の日本社会を作りだしてしまったのだと思います。

 そして、それを推進してきた自民党政治が行き詰まっているのが、今の状態ではないでしょうか。このままでは、日本の先行きは暗い。そもそも自分の生活の先が見えない。この今の日本の状況を変えるのは、簡単だと思います。ブースが指摘していること、イギリスやフランスでやっているこを実践すれば良いだけだと私は思うんです。日本共産党は、社会保障を充実すべきだ、まともに働けるルールを確立すべきだと、ずーと提案しつづけています。なぜ、そんな当たり前のことが出来ないのでしょうか???

 口を開けば財政難→消費税増税という前に、今私たち国民が納めている税金の使い道の優先順位を、抜本的に切りかえれば、一番に社会保障に使うようにすれば、いくらでも実現可能だと思うのですが。

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